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エンタメ事業に直結するデータ基盤をつくる。エンジニアが“価値”を実感できる場所

エンタメ事業に直結するデータ基盤をつくる。エンジニアが“価値”を実感できる場所

R.D.

情報理工学部を卒業後、独立系システムインテグレーターで約10年勤めた後、GEM Partnersに入社。現在は主にデータ基盤の運用、データマネジメントの推進、そして生成AIを用いたプロダクト開発に従事している。

これまでのキャリアを教えてください。

新卒で独立系SIerに入社し、最初の数年はインフラエンジニアの業務に従事していました。
主にHadoopという大規模分散処理フレームワークを使ったデータ基盤を扱うプロジェクトに参画し、
ペタバイトクラスのオンプレミスクラスタの運用や、AWS環境へのマイグレーションといった経験を通じて、
大規模なデータを扱うための技術や勘所を学ぶことができたと共に、データ活用が事業にもたらすインパクトを肌で感じることができました。
その過程でデータを扱う技術をより深く突き詰めたいという思いが芽生えたこと、チームがインフラ屋からデータ活用領域に転換するタイミングだったことが重なり、データエンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。Snowflakeを始めとするモダンなDWHサービスを使ったデータ分析基盤の構築や、顧客社内におけるデータ活用人材の教育・ビジネス/テクニカルメタデータの整備といったデータスチュワード業務など、顧客のビジネス成功を下支えする領域で幅広く業務を担当してきました。

転職の経緯とGEM Partnersに入社を決めた理由を教えてください。

データ活用支援を通じて様々な業界顧客のビジネスに貢献できる仕事環境には大きなやり甲斐を感じていた一方、自分が開発したシステムや導入した仕組みに対して長期スパンで効果測定ができない状況も多々あり、請負の立場でエンジニアリングを行うことに難しさを感じるようになりました。「もっと腹落ち感を持って、腰を据えてエンジニアリングできる環境で働きたい」と思い転職活動を始めました。
GEM Partnersに入社を決めた理由は大きく二つあります。

- データがビジネスモデルの中核にある事業環境

私がこれまで携わってきたデータ基盤の多くは、社内のKPI・KGIの可視化といった組織内部の意思決定支援に用いられるもので、いわば間接的に事業を下支えする存在でした。GEMはデータ自体が売り物の会社なので、データ基盤は事業そのものと不可分です。採用過程で社内の方と対話する中で、「この会社には、データエンジニアとして実感を持って価値提供できる事業環境がある」という確信を得られたことが大きな決め手になりました。

- 「人々が出会うべき物語すべてに出合う世界を創る。」という理念への共感

ちょうど転職活動の時期は、身の回りで人生の転機となるイベントがいくつか重なり、自然と自分の過去を振り返る機会が増えました。思い返すと、私の人生に大きく影響を与えた人達との出会いや親しくなる過程には、必ず共通して好きなゲームや音楽といったエンタメ作品が存在していました。こうした自身の経験もあり、「エンタメを通じて人の人生に影響を与えることができる会社」の一翼を担えることに強く魅力を感じて入社を決めました。

仕事内容について教えてください。

私は現在は大きく3つの軸で仕事をしています。

1つ目はデータ基盤のモダナイズです。商品ダッシュボードやレポートを作るためのデータの蓄積・加工を担うデータウェアハウスをモダンデータスタックのサービスベース(Snowflake × dbt)で再構築するプロジェクトを推進しています。社内でのAI活用も見据えており、単純な箱の移し替えだけでなく、データモデリングの最適化やメタデータ・セマンティックレイヤーの整備などもスコープに入れて推進しています。

2つ目は事業部の業務効率化のための各種開発です。事業部のメンバーがより価値の高い業務に集中できるよう、ルーチンのデータ集計業務を自動化するデータパイプラインや、ツールの開発を行っています。直近ではリサーチ・アナリティクス部の週次調査のデータ収集~集計を自動化するデータパイプラインの構築や、Salesforceに紐付く顧客納品物管理の仕組みを新機能に切り替えるためのデータ移行ツールの開発を担当しました。

3つ目はAI分析エージェントの開発です。現在GEMでは、商品付加価値向上のためにAI分析エージェントの開発プロジェクトを進めており、私はその中で分析データセット構築とメタデータ整備を担当しています。
 

他部門との関わりを教えてください。

システム開発部はIT環境の整備やエンジニアリングを通じて全社を横串で支援する役割があるため、社内のどの部門とも仕事をする機会がありますし、時には社長から直接仕事を依頼されることもあります。

GEMのメンバーはエンジニア・非エンジニア問わずクイックウィンを重視する文化が浸透しており、開発過程においても、事業部メンバーと仕様や要件について密にコミュニケーションしながら段階的にデータマートを作り上げています。日々顧客と向き合い商品を熟知するドメインのプロフェッショナルと近い距離で仕事ができる点は、エンジニアとして非常に魅力に感じています。

また、会社のカルチャーとして部門や等級の垣根なく誰とでもフラットに話ができる風土があり、オフィスもフリーアドレスで自然と会話が生まれるため、業務の相談はもちろんですが、業務で直接の関わりがない人とも好きなエンタメの話で盛り上がったりします。

GEM Partnersでの仕事のやりがいは何でしょうか?

2つあります。

まず、一つはエンタメ業界特有の複雑なエンジニアリングに取り組めることです。
GEMのダッシュボード・レポートの根幹には膨大なアンケートデータが使われていますが、これらの回答にはエンタメ作品に関するフリーアンサーが含まれています。インサイトを得るためには、これらのテキストを一意のエンタメ作品に名寄せする必要がありますが、例えば、「ルフィ」と回答した人を ONE PIECE という作品を推していると判断したい場合、単純な文字列類似度では正しくマッピングできません。文脈や意味を理解した名寄せ、いわば意味ベースの名寄せの仕組みが求められます。
また、アンケートデータやWebサイトのデータはどちらもデータ構造の変更が発生しやすい傾向にあることから、堅牢なデータパイプラインを作るにはソース側の構造の変化に耐えうる柔軟なデータモデルの設計が重要になります。
こうした一筋縄でいかないエンジニアリングのテーマに溢れる環境は、エンジニアとして好奇心を刺激されますし、日々新しいことを学べている実感があるので、非常にやりがいがあると思います。

もう一つは、少数精鋭で築いてきた基盤を、事業と組織のスケールに合わせて再構築していく“過渡期の面白さ”があることです。GEMのシステムやデータ基盤は、長い間ごく少人数で開発・運用されてきた背景があります。そのため大規模なエンハンスメントに踏み切りづらい時期もありましたが、直近で事業は大きくスケールしていますし、AIを筆頭に市場環境の変化も激しさを増しています。「必要に迫られて」ではなく、「これからどうしていきたいか」という未来志向で考えて、必要な技術を選定して仕組みを作っていける、成長期の会社でしか味わえない経験ができることも一つのやりがいであると感じています。

どんなエンジニアが必要とされていると思いますか?

「オーナーシップ」と「やらないことを選択できる課題ファーストな思考」を持ったエンジニアが求められていると思います。

GEMでは一人のエンジニアが複数の開発プロジェクトを掛け持ちして担当することが多く、時には自走的に判断しながら進めていく必要があります。だからこそ、課題・商品・システムを自分ごととして捉え、その領域の一番の有識者として責任を持って価値あるものを作り上げていく、オーナーシップの姿勢はとても重要だと感じています。自分が関わるものが最終的にどう使われ、どんな価値を生むのかまで想像しながら手を動かせる人は、GEMで大きく活躍できると思います。

また、「やらないこと」を選択できることも重要だと感じています。
ありがたいことに、システム開発部は社内から頼りにされており、様々な支援の依頼をいただきますが、エンジニアのリソースには限りがありますし、必ずしも開発で解決するアプローチが最適解ではないこともあります。場合によっては業務プロセス改善や運用の工夫で十分だったり、そもそも着手しないほうが全体最適になることもあります。
エンジニアリング自体を目的化するのではなく、「最も効く解決策は何か?」をゼロベースで考え、必要なときに必要なエンジニアリングができるエンジニアが、GEMには合っていると感じています。

今後やってみたいことは何でしょうか?

GEMは既に映画業界のデファクトスタンダードとなるプロダクトを持っていますが、今度はエンタメ業界全体におけるデファクトスタンダードとなるプロダクトや仕組みを作り上げたいと考えています。
業界全体の発展に寄与できるような仕組みを構築し、GEM発で広げていけたらと本気で思っています。

自分の技術が事業価値につながる実感を得たい人、裁量を持って新しい挑戦をしたい人、そして何よりエンタメが好きな人にとっては、間違いなくフィットする環境だと思います。

エンタメ業界のエンジニアリングに少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ一度お話ししましょう。


2025年11月15日時点